青森県には約4,200箇所の遺跡が確認されている。このコーナーでは、その中から時代ごとに代表的な遺跡をピックアップして紹介していきたいと思います。写真資料等の関係上、順不同となりますが、お許しください。(参考文献:「図説ふるさと青森の歴史」ほか)
第12回 木造町亀ケ岡遺跡(縄文晩期)
遺跡は津軽平野を南北に貫流する岩木川の左岸にあり、標高約30mの舌状台地とその左側にある近江沢、右側の沢根に見られる低湿地層からなります。
この地からたくさんの古代遺物が出土することは江戸時代初期から知られていて、あるものは江戸の好事家の手に渡り、津軽の亀ケ岡の名は有名だったようです。これが縁となって、明治初期に蓑虫山人(みのむしさんじん)等の知識人が訪れたり、東大による発掘調査が行われたりもしました。
戦時中の昭和19年(1944)に隣接する田小屋野貝塚(縄文前期)とともに、国史跡に指定されました。
最近では昭和48年に県文化課、昭和56年から3カ年間にわたって県立郷土館が発掘調査を行いました。現在の集落がのっている台地の上からは、土坑墓が発見され、遺跡の主体であることがわかりますが、八戸市是川遺跡同様、住居跡が発見されていません。
これまで出土した主な遺物は、漆塗りや彩文のある土器・櫛・土偶・岩版・石棒・石刀・勾玉・ガラス玉などがあります。
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