第6回目 むつ市大湊近川(おおみなとちかがわ)遺跡(縄文時代後期)

 この遺跡は下北半島の陸奥湾に面したむつ市大湊浜町にあります。昭和59.60年度に青森県教育委員会が発掘調査を実施したところ、縄文時代前期・中期・後期の集落跡であることがわかりました。
 この中でも中心をなすのは今から3,000年くらい前の縄文時代後期のもので、11軒の住居跡が見つかっています。大きいものでは長径が6m以上の楕円形のものがあります。炉は石を用いて囲ったものと、石を使わず直接地面で火をたいたものの両方が見つかっています。一緒に出てくる土器なのには、北海道の南半部の土器と共通した文様をもつものが多い。また、石器を作る原材料も北海道産のものが70割を占め、津軽海峡を越えた交易が活発に行われていたことがわかります。
 魚の形をしたような香炉形の土器なども出土していますが、みなさんには何の形に見えますか?しゃちほこ形、あるいはトドなどの海獣の交尾の姿を表したもの、などいろいろな意見があるようです。

住居跡
香炉形土器

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