佐々木直亮「人々と生活と」(昭和30年代記録写真)

 大正10年(1921)、東京三田に生まれた佐々木直亮(なおすけ)氏は、昭和18年慶應義塾大学医学部を卒業し、昭和29年(1954)弘前大学医学部助教授となった。

 津軽に赴任した先生は、自分の専門である衛生学で青森県民に貢献するためには、まず、そこに住んでいる人達の暮らしぶりを知ることが一番と、積極的に写真記録を撮り始める。生涯止むことなく撮り続けられた写真は、膨大なネガフイルム群(28000コマ超:2010年、青森県立郷土館に寄贈されました)として残された。特に、昭和30年代に撮影された写真群は、家庭にカメラが普及する以前の青森県人の暮らしぶりを伝える第一級資料と言える。写真群の一部は、昭和59年に医学関係者に配布された「人々と生活と」(弘前大学医学部衛生学教室 佐々木直亮 昭和59年7月27日発行)という写真集(約240枚収録)に収められている。

 佐々木先生の写真群の資料的価値が高いのは、撮影された写真の殆どが撮影年月と撮影地を特定できるということにある。そして、衛生学者としての視点から、明確な意図を持って撮影された写真が、青森県の人々の暮らしぶりを具体的に語る写真資料として、今後大いに活用されることを望んでやまない。

 このサイトは、佐々木直亮先生が撮影された写真資料を多くの方々に見ていただき、そして色々な分野での活用を期待して作られたものです。最後に、公開に当たり写真資料の使用をご許可くださったご遺族に、深く感謝申し上げます。(2009年に作成・運用していたものをベースに、2011年にリニューアルしたものです)


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